Blog - 坪1億円の土地売買?!
日本プライムリアルティが大手町1-6計画(底地)を360億で取得です。この案件は、スポンサーが出資しているSPCからの取得です。CRは3.6%と低めですが、オフィス立地としては超一等地ですので、償却を考慮する必要がなければ、リートにとって悪くないかもというのが最初の印象でした。
ただ、路線価を見ると、この土地は借地権割合:90%、底地割合:10%です。簡単に言うと、更地価格が100であれば、借地権価格が90、底地価格が10に分けられるということです。これから考えると、、、本件の底地の取得単価は10,784千円/坪ですので、底地割合が10%なら、この土地価格は10,784千円/坪÷10%=107,840千円/坪、実に坪1億円以上の価値があると評価していることになります。しかもこの土地には借地権より権利が強い、70年間の地上権が設定されているので、底地割合が10%以下の評価になる可能性すらあります。
更に本件にはおまけが付いていて、売主はスポンサーが出資するSPCですが、この取引の仲介料として、スポンサーはリートから10億円以上の報酬を得るようです。
2007年くらいのピーク時ならまだしも、今どき坪1億円以上(更地ベース)で土地を売り、更に仲介料を10億円以上取るというのはいかがなものでしょうか?スポンサーは昨年650億の特損を出しているので、なりふり構わず稼ぎにきているのでは、という穿った見方をしてしまいそうです。
